令和7年(2025年)
8月1日(金)~9月15日(月・祝)
〈休館日:毎週火曜、8月29日(金)〉
谷川雁が、没後30年の節目を迎えました。戦後復興期の日本において、その思想や高踏的な詩語によって、人びとのエネルギーを起爆し奮い立たせた水俣出身の詩人・思想家です。筑豊の中間町(現中間市)に移住し、文化運動、労働闘争を指導。上野英信、森崎和江らと創刊した雑誌『サークル村』には、石牟礼道子も参加しました。闘争を見届けたのち上京した雁は、当時創業したラボ教育センターの言語教育運動に最高幹部として関与し、ことばと物語を通して子どもたちを起爆しはじめます。退社後は「十代の会」「ものがたり文化の会」を設立、宮沢賢治作品をもとに独自の文化活動を継続していきました。
活躍の場所を変えながら、しかし、どこにいても、ことばによって人々を起爆し続けた谷川雁。〈個〉のみよりも〈集団〉での創造と活動にこだわったその思想は、人間にとって不可欠なものを考えさせ、今こそ読みなおすべき示唆に満ちているのではないでしょうか。
谷川雁とは何者だったのでしょう。没後30年のこの機会に、雁から発せられたメッセージの魅力と可能性について、あらためて見つめ直します。
イベント
関連イベントについてはリンク:イベント(今後の予定)をご覧ください。
【主催】
くまもと文学・歴史館、熊本県立図書館
【協力】
福岡市文学館(福岡市総合図書館)、谷川雁研究会(代表:松本輝夫)、株式会社ラボ教育センター、ものがたり文化の会
★展示解説パンフレットを無料配布します★
常設展「文学に見るくまもと」
くまもとの文学の流れを、歴史的背景とともにたどります。
テーマ
令和7年(2025年)7月31日(木)~10月1日(水)
企画展「起爆する運動体-没後30年 谷川雁のものがたり」の期間、展示テーマに合わせて、集団闘争、詩人、宮沢賢治、教育関連のマンガを設置しています。集団闘争では、炭鉱の生活を描いた名作、五木寛之「青春の門 筑豊編」のいわしげ孝によるコミカライズ版、本宮ひろし「サラリーマン金太郎」などがあります。宮沢賢治が登場するマンガとして人気作「文豪ストレイドッグス」、宮沢賢治作品を、猫を登場人物にして描いた ますむらひろしの「銀河鉄道の夜」「風の又三郎」などがあります。教育関連としてはドラマ化された話題作「ここは今から倫理です。」、映画化もされた人気作「GTO」「暗殺教室」など、300冊をご覧いただけます。ごゆっくりとお楽しみ下さい。
◆令和元年(2019年)夏から、マンガコーナーが常設となりました。熊本ゆかりの作品や、展示会に関わりのある作品をご紹介します。 ※マンガは約2か月ごとに入れ替わります。 |
【主催】
くまもと文学・歴史館
熊本県立図書館
【協力】
くまもとマンガ協議会
NPO法人熊本マンガミュージアムプロジェクト