◇収蔵資料から熊本の文学と歴史の魅力をひもとく第18弾◇
令和4年(2022年)1月5日(水)~2月28日(月)
◆文学
生誕150年 渋川玄耳と篠原温亭
今回は、生誕150年を迎える渋川玄耳と篠原温亭を取り上げます。二人は同じ年に生まれ、同じ年に死んでいます。また、俳人・新聞人という共通点もあります。しかし、二人は同じ時代の中で、玄耳を「動」とするなら、温亭は「静」となるような対照的な生き方をします。そんな二人の活躍を、貴重資料とともに紹介します。
◆歴史
激闘の記録、西南戦争の絵図
西南戦争終結後、数年を出ない未だ記憶の生々しい中で作成された行政文書・戦地図。当館が所蔵する絵図資料で、両軍の配置・進路や、罹災状況、戦死者の埋葬の様子などを紹介します。日本における最大にして最後の内戦であった西南戦争を描いた絵図をご覧ください。
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国文学者 蓮田善明は明治三十七年(一九〇四年)植木町(現熊本市)に生まれ、旧制中学済々黌を卒業するまで熊本で過ごしました。広島高等師範学校卒業後は中学教師になりますが、古典研究への想いやみがたく、教職を辞して広島文理科大学へと進学。そこで知り合った仲間たちと、古典の研究誌『国文学試論』を出し始めます。やがて想いは「みやびの精神」追求へと方向性を定め、昭和十三年(一九三八年)には文芸誌『文藝文化』を創刊しました。
さて、いま〝昭和〟からすこし距離を置いて、私たちには何が見えるのでしょうか。くまもと文学・歴史館五周年のこの機会に、蓮田善明の文学的事績を振り返ります。
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※関連イベントについては、「過去のイベント」ページをご覧ください。
※新型コロナウイルスの感染状況によっては、内容を一部変更、または開催しない場合があります。
企画展の最新情報はホームページでご確認ください。
当館が所蔵する横溝正史書簡272通についての概要をまとめた目録を作成しました。ご来館の方に配布しておりましたが、新型コロナウイルス感染症拡大で来館できない方もおられることを考慮し、郵送での配布を開始します。ご希望の方は、下記の方法でお申し込みください。
なお、目録は無料で配付しておりますが、郵送料はご負担いただきますので御了承ください。また、部数に限りがありますので、お1人様1部とさせていただきます。
◇収蔵資料から熊本の文学と歴史の魅力をひもとく第17弾◇
令和3年(2021年)6月14日(月)~7月4日(日)
◆文学
生誕150年 玉名出身の英文学者
戸川秋骨(とがわ しゅうこつ)
生誕150年を迎えた玉名出身の英文学者戸川秋骨の人と作品を紹介します。
「秋骨」の雅号は、島崎藤村と共に選んだ言葉です。藤村や樋口一葉など近代文学が誕生する時代の若き文学者達の中に戸川秋骨の姿がありました。広い人脈と深い教養を持った秋骨の翻訳や随筆、直筆資料を是非ご覧ください。
◆歴史
和歌(うた)をよむ武士たちー相良家の歌道ー
武士といえば、刀を持って戦う兵士としてのイメージが強いですが、和歌を詠み、流麗な文字を書くなど、一流の教養を身につけていました。ではなぜ彼らは和歌を詠んだのでしょうか。熊本県立図書館が所蔵する相良家文書から、戦国の乱世を戦い抜き、七百年の長きにわたり人吉球磨の地を治めた相良家と和歌との関係をひもときます。
明治の熊本地震
明治22年・27年―熊本県庁の記録―
会期:令和3年(2021年)4月16日(金)~7月4日(日)
場所:くまもと文学・歴史館 ロビー
平成28年(2016年)の熊本地震から今年で5年を迎えました。この間、くまもと文学・歴史館では、県立図書館が所蔵する地震関係資料の調査を進めてまいりました。その中で、明治22年(1889年)・27年(1894年)に熊本で起きた地震についての資料が新たに発見されました。今回の展示では、その資料の一部を公開します。
発見されたのは、明治22年の地震の直後に作成された行政文書の原本で、震災対応に追われる県庁の動きを生々しく伝えます。また、5年後の明治27年にも阿蘇地域を震源とした地震が起こっており、その調査記録が県政資料に綴られていることも明らかになりました。
こうした震災の記録は、災害への絶え間ない備えが必要であることを私たちに教えてくれています。